2006年10月29日・漢検1級


さて、秋の漢検がやってきた。
前回は200点満点中144点で順当に不合格。

今回は実力の底上げを図っての再チャレンジ。

1級は3級や5級と同じ時間帯で、また1級受験者の人数は非常に少ないので、会場に向かうときは中高生などに混じって向かうことになる。若くなった気分になれて楽しい。

さすがに前回より調子は良かった。
ということで自己採点結果を以下に記す。


問題1:漢字の読み
音読み:18/20点
困阨(こんやく)を「こんあい」と答えてハズレ。これはやむを得ない。阨は『あい』『やく』と読み方があり、今回は読み分けまで勉強していなかった。
嶷然(ぎょくぜん)を「ぎぜん」と答えてしまった。これも仕方ないところ。
仏龕(ぶつがん)垢膩(こうじ)などの問題は順当に答えられて、前回よりも実力がかなりアップしたのを感じた。

訓読み:8/10点
饅(ぬた)はわからなかったので「なます」と書いたがもちろんハズレ。
前回の「莨」(たばこ)同様、訓読みではいつも1〜2題は『捨ててもやむなし』という問題がある。
愨む(つつしむ)を「やすむ」としてしまった。
他に、「曁ぶ」の読み「およぶ」はまぐれあたり。


問題2:漢字の書き:26/30点
くんじょう(「燻烝」)の燻を醺としてしまった。さすがにこれはまずい。
くり貫いたのく(刳)を穿にした。これはわからなかったので仕方ない。
付箋、薔薇、蛇蝎、鴟尾、闖入、語彙、拵える、縺れる、忌憚、攫う、浚うは問題なし。
翳す、もわからなかったが終盤に思い出した。奇譚はまぐれ。よく出来たものだ。


問題3:国字:10/10点
椚、毟る、e掾A閊える、鵆


問題4:語選択:8/10点
蟲惑、蠕動、雄渾は問題なし。鞅掌はまさか出るとは思わなかったが出来た。誘掖が出来なかった。
ちなみに他の選択肢は「さてつ」「しゅんじゅん」「ちてい」。


問題5:四字熟語
書き:14/20点
()内を埋める問題
(得隴)望蜀、(偕老)同穴、(銅牆)鉄壁、(爬羅)剔抉、
毫毛(斧柯)、暴虎(馮河)は問題なし。
草満(囹圄)も、消去法で「れいぎょ」が残ったので出来た。
「けんま」轂撃ができなかった。この意味も問われていて合わせて誤り。(正解は「肩摩」)
面折(廷諍)の廷を延と書いてしまった。
また、老驥(伏櫪)の櫪をのぎへんにしてしまった。『老驥』が問われていたなら確実に出来ていただけに痛いミス。
結果的にここでの失点が致命傷となった。

意味:6/10点
草満囹圄の意味もミス。


問題6:当て字:8/10点
前回好調の分野だが、本来ここでは8点取れれば充分。
「珠鶏」(ほろほろちょう)、「肉刺」(まめ)ができなかったがやむを得ない。
ほろほろちょうが読めた人はどのくらいいるのだろうか。
「肉刺」は「ステーキ」と答えてしまった。んなわけないだろうと思いながら。
まあでも他の8点を確実に取っていたので充分。


問題7:熟語の読みと訓読み:6/10点
かつてはこの分野は苦手だったが、以前より実力がついてきたので8点は欲しいところ。
勍、鐫、燮、妍(正しくは右側が干干)、仄。


問題8:類義語・対義語:16/20点
そう易しくなかったけど、矮小、末裔、汚穢、馘首、慟哭、濫觴、薀蓄、霄壌が何とか出来て16点。
問題は他の2つ。民草と居然の類義語で「ぶりょう」と「そうぼう」のどちらか。
「ぶりょう」は「無聊」だとは思ったが、迷った末、民草のほうに書いてしまった。
正解は民草の類義語が「蒼氓」、居然の類義語が「無聊」。
2つ残っていたのだから両方に「無聊」と書いておけばあと2点取れていたと思うが、問題文に「語は一度だけ使うこと」とあったし、この2点が合否に影響することはないだろうと思っていた。この時は。

問題9:故事・諺:20/20点
「しんい」去り難し家を守る狗の如し、慈心失い易し〜
という問題があった。知らないが、まあ「瞋恚」だろうなと思った。
他はそう難しくない。「齎」などもあったが問題なし。どうやら故事諺は得意分野らしい。


問題10:文章題
書き:10/20点
「しっこ」の疾は想像出来たが、呼がわからず『鼓』と書いてハズレ。
「せんでん」は、絶対違うだろうと思ったが思いつかず「宣伝」と。「閃電」が正解。その後の「暴雷」から思いつかなくてはいけない。
「鍛冶」の「鍛」をいとへんにしていまうという痛いミス。今思えば糸へんだと「絨緞」の「緞」なので正解のわけないのだが、僕はじゅうたんをいつも「絨毯」と書いていたので気付かなかった。
「しれい」「砥礪」が正解だけど、「祠礼」と書いてしまった。いい線突いてたと思うんだけど・・(笑)
「えいだつ」「穎脱」が正解だけど書けなかった。これは実力負け。
「犀利」「爛らせて」「縋って」「沐浴」「光芒」と、どうにか5割書けた。

読み:8/10点
「遉に」(さすがに)が読めなかった。これも実力負け。もう一ランク実力を上げる必要がある。
「彬彬」(ひんぴん)を、何と勘違いしたか「さんさん」と自信満々で答えてしまった。『文質彬彬』を思い出していれば・・。
他はよく出来た。「只管」(ひたすら)「万斛」(ばんこく)「啻」(ただ)などは無問題。「峰巒」(ほうらん)も何とかセーフ。「凛乎」は「りんこ」か「りんや」か迷ったけど、音読みなのだからということで「りんこ」で正解。、「無辜」(むこ)などは書き問題で出ても良かったのに、と思った。


ということで、トータルで158/200点。
合格点160点には惜しくも届かなかった。
自己採点より実際の得点が高くなることはまずないので、今回も不合格確定。
まあどうせ落ちるなら、自己採点で下手に160点台前半になるよりは、はっきり落ちていたほうが精神衛生上は良い。


前回と比較して基礎力がかなりアップしたのは確か。
何度も勝機はあったが、惜しくも敗れ去ったという感じだ。

今回の問題は四字熟語と文章題。
伏櫪の櫪、廷諍の廷、鍛冶の鍛。このあたりが正しく書けていれば合格ラインにのっていた。

ということで次回は、今のペースでさらに実力アップさせて、今度こそ合格してみたい。






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