2007年6月10日・漢検1級


さてさて、今年も漢検の季節がやってきた。 
さて、今回は・・? 

と言いたい所だけど、今回は自己採点結果を先に書いてしまう。 
156点。 

前回より実力は上がってると思うし、取れる問題は精一杯取ったつもりだったけど、またわずかに足りなかった。 

ちょっと一つ一つ検討していきたい。 


問題用紙は前回同様袋とじの形になっていたが、 
今回は試験開始前に、周囲を破って開く時間があった。 
『問題用紙を持ち帰ってはいけません』の記述も消えていた。 
多分、前回クレームが上がって早速改善されたのだと思う。良い事だ。 


問題1:漢字の読み 
音読み:18/20点 
瞿然(「くぜん」が正解。「しゃくぜん」と書いてしまった) 
羈縻((「きび」が正解。「きま」と書いてしまった) 
蜑戸(たんこ)、午餉(ごしょう)、鶉衣(じゅんい)、あたりはやや迷ったけど正解。 

訓読み:8/10点 
轄(「くさび」が正解。「きずな」と書いてしまった) 
饒かに(「ゆた(かに)」が正解。「わず(かに)」と書いてしまった) 
他に、鏝(こて)、揣る(おしはか)、寔に(まこと)、釉(うわぐすり)、などは問題なし。 

まあ、「饒かに」はともかく、後の3問はやむを得ない感じもするのだが、合格するためにはこのあたりも点数を取れるようにしなくてはならないだろうか。結局全部覚えなければいけないのかな。ん〜。 



問題2:漢字の書き:28/30点 
「じんましん」(蕁麻疹)で失点。蕁を菷(ほうき)と書いてしまった。いや、違うなとは思ったけど思い浮かばなかったんで。 
もたれる(凭)、しんきろう(蜃気楼)、とうしょ(島嶼)、すすぼこり(煤埃)、宥めすかす(賺)、ろくろ(轆轤)、しょし(書肆)、かす(滓)、まち(襠)、かくしゃく(矍鑠)、けいそう(軽躁・勁草)、あがなう(贖、購)は問題なし。 

1題くらいこういうミスがあるのはやむを得ない。むしろ28点も取れたのは立派なもの。襠は残り10分の時に思い浮かんだ。軽躁はまぐれ当たり。 


問題3:国字:10/10点 
凩、鞐、金+示+且(はばき)、身+分(せがれ)、蓙 


問題4:語選択:6/10点 
微恙(びよう)、掣肘(せいちゅう)、簒奪(さんだつ)が正解。 
俾益(ひえき)(意味:助けとなり役立つ)、蕭寥(しょうりょう)(意味:ひっそりしてものさびしい)ができなかった。 
俾を脾、蕭を霄と書いてしまった。 
ちなみに他の選択肢は「ちゅうばつ」「ちんりん」「とぜつ」。 

取れる部分を着実に取ったという感じ。 
ただ、「脾」が思い浮かんだのだから、『左側が月のわけない』くらいまで考えられる余裕が欲しかった。『蕭』も、『ものさびしい』という意味からこの漢字が思い浮かばねばならなかったようだ。 


問題5:四字熟語 
書き:16/20点 
()内を埋める問題 
(袒裼)裸てい、(鞠躬)尽瘁、(霹靂)閃電、 
依怙(贔屓)、筆削(褒貶)、海底(撈月)、載籍(浩瀚)、豪放(磊落)は問題なし。 
(断章)取義、(旌旗)巻舒がわからなかった。 

意味:10/10点 
旌旗巻舒の意味はまぐれあたり。 

まあ、断章取義は5級の範囲らしいけど、これはもうやむを得ないところ。1〜5級の四字熟語を全部押さえようなんて思ったらいくら時間があっても足りない。 
旌旗巻舒については勉強不足だけど、まあ四字熟語では26点取れれば充分。 


問題6:当て字:8/10点 
映日果(いちじく)を「ひまわり」、泛子(うき)を「たわし」としてしまい失点。 

8点取れれば充分なのだけど、合格ラインギリギリなら「映日果」も取っておきたかったところ。 


問題7:熟語の読みと訓読み:6/10点 
躋、吮、慴、爨、赧の5文字。 
躋攀(せいはん)、躋る(×うずくま←は僕が書いた答えで、『のぼ』が正解)、吮疽(せんそ)、慴れる(おそ)でミス。 

合格するためには吮疽は間違ってはいけない問題。何を思ったか「じゅそ」と書いてしまった。 
この分野を満点近く取れるようにならないと合格は厳しいのだろうか。 


問題8:類義語・対義語:14/20点 
狭隘、奇禍、貪婪、稟質、蹌踉、譴責、咄嗟ができて14点。 

陋居(⇔大廈)の居を墟にしてしまった。 
出廬(⇔隠逸)の廬を露にしてしまった。 
瞞着(=誑惑)の瞞を漫にしてしまった。 
隣に『蹣跚』(=「蹌踉」)の文字があったので、瞞が答えになるとは思わなかった。 

はっきり言って難しかった。すぐにわかったのは奇禍(⇔僥倖)、貪婪(⇔恬澹)くらい。 
よく14点も取れたと思う。 
この問題はある意味、知っている語彙を駆使したパズルみたいなもの。語彙を増やしていくしか解決方法はないのだろう。未知の漢字は出題されていないのだし、少しずつ頑張るしかない。 


問題9:故事・諺:16/20点 
一饋を一簣としてしまった。両者の意味をしっかり理解していれば間違えなかったはず。 
覆舟を復讐としてしまった。知らないものは仕方ない。 
「斗?(とそう)の人」はまぐれ当たり。「としょう」と覚えていたので、「とそう」とも読むとは知らなかった。他に「凱風」をちょっと迷ったくらい。 

ここまでで30点失点。文章題は安定して点数が取れないので、もう少し失点を抑える必要がある。 


問題10:文章題 
書き:8/20点 
艨艟、輓近、戛戛、六合、比擬、揺曳でミス。 
輻輳、逞しい、頗る、彷彿で正解。 

艨艟あるいは艟艨も割と出るのでインプットして置かねばならない。 
輓近、戛戛も、まあ語彙不足の問題。まぐれ当たりが出なかったのが辛いところ。 
六合(りくごう)は、まあ知らなきゃ出来ないのでどうでもいい。 


読み:8/10点 
遐陬(かすう)、層霄(そうしょう)をミス。「かしゅ」「そうじょう」と答えてしまった。 
「霄壤」は「しょうじょう」と読むのだから、その「しょう」のほうを答えるべきだった。 
麕至(きんし)はまぐれ当たり。 


ということで、トータルで156/200点。 


頑張れば取れそうだった問題は、 
「饒かに」(ゆた)の読み、「じんましん」の書き、映日果(いちじく)の読み、吮疽(せんそ)・層霄(そうしょう)の読み・一饋の書き 
だいたい8点くらい。 

そういう箇所でミスをなくせば、今の実力でも合格ラインギリギリには乗せられそう。 

ただ、試験本番ではどうしてもミスは出る。 
となると、安定して合格点にのせるためには、 
やはり実力をもう一段上げる必要が出てくる。 


今回の直接の敗因は文章題。 

ここは前回調子が良かったのだし、 
問題が易しければ高得点が取れることもあるだろう。 


今のままでも150点台後半は安定して取れているんだし、 
『このまま受け続け、たまたま合格ラインにのったら1級取得、それで終了』 
でいいかなという気がしてきた。 


正直、漢字以外にもやりたいことはたくさんある。 
漢検の準1級は持っているのだし、英検もそろそろ準1級を狙ってみたい。 
将来のことを考えると、外国語の勉強に力を入れたほうがいいと思う。 

ま、でも、とりあえず、僕の漢検受検はまだ終わらない。 






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