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忘却曲線の話


エビングハウスの忘却曲線について、偉そうに語ってみる。

勉強法や暗記方法を考える上で欠かせない曲線である。

節約率

この忘却曲線について、2種類の異なる見解がある。 ・20分後に42%忘却し、1日後に74%忘却する、というように、忘却率を表している曲線 ・記憶し直すのにどれだけの時間が節約できたか、という節約率を表している曲線 原典を見たわけでないので絶対とはいえないが、ネットの情報を色々見て判断すると、「節約率」が正しいように思われる。 つまり、1日後に74%忘れるのではなく、 「1日後にはほとんど忘れてしまうが、覚え直すのには少ない時間で済む」 という解釈。 まあ、もともとの実験は「でたらめな言葉」を使っているので、1度覚えたとはいえ、翌日は2〜3割も覚えてなくても当たり前だろう。 ただ、現実に覚える必要があるものは、たいていは意味のある言葉なので、2〜3割覚えていても不思議は無い。 なので、実用上では「2割くらい覚えている」と言いきっても不都合はないかもしれない。

復習の間隔

「1日後、3日後、1週間後、1ヶ月後に復習をすれば、忘却率が徐々に小さくなっていくので、 適切なタイミングで復習することによって、長期間覚えていられるようになる」 というような説明がされる。 疑問なのは、それが本当に最適なタイミングなのか、ということ。 1週間が本当に2週間より適切なのか、1ヶ月後が2ヶ月後よりも効果的だと証明した実験があるのか。 おそらく結論は「覚える内容による」だと思う。 もとの実験はランダムな言語。 実際に覚える必要があるものは、意味のある内容。 自分の関心のあるものかもしれないし、つまらないものかもしれない。 覚えやすいものだったら、ある程度間隔をあけても、数回で覚えてしまうだろうし、 覚えにくいものなら、それなりに間隔を詰めて繰り返さないと難しいと思う。

理論よりも回数

ランダム言語で「節約率」が限りなく100%に近づいても、これは 「1度忘れてしまっても、思い出すのにかかる時間が0に近づく」というだけで、忘れるものは忘れる。 どのタイミングで復習するのが効果的か。 どのくらい繰り返すのが必要か。 現実的には、「やってみないとわからない」と思う。 ただ、「最初は短い間隔で、徐々に長い間隔で思い出す」というのは、覚え方としては正しそうなので、 目安として「1日、3日、1週間、1ヶ月、3ヶ月」といった、よく言われる期間を使うのはありだと思う。 とはいえ、それで十分とは言えないだろう。 覚えやすいものであれば十分だけど、一般の試験で覚える項目については、もっと回数を増やすべきだと思う。 細かいことを考えるより、とりあえず1回でも多く繰り返すほうが、暗記には効果的だと思う。

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