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資格の偏差値サイトの話



相手の真の実力は、自分が戦ってこそわかる。


ある資格の取り方のサイトに、たくさんの資格・検定の難易度ランキングが乗っていた。
知っている検定の評価がどのくらいかを見た。

・数検1級 69
・応用情報処理技術者試験 65
・世界遺産検定1級 50
・旅行地理検定1級 48
・天文宇宙検定1級 45
(数字は偏差値)


もしこの数字が「世間でのお役立ち度」だったら、数検が高すぎること以外は、まあそんなものだろうと思う。
数検は48〜50、世界遺産検定と互角か、いや「三大検定」というくらいだし、もう少し高くなるだろうか。

でも「難易度」と言うからには、「合格するための大変さ」のような数字のはず。
となると、かなり実態とかけ離れているようだ。

もちろん、世の中の資格・検定試験の情報を集めて整理するだけで大変だと思う。
そして、それら全てを受けている人などいないはずだ。
金銭的に可能だとしても、日程的に不可能だろう。
複数の人が集まって表を作るとしても、人それぞれ得意不得意があるだろうから、実態を反映するなど到底無理だと思う。

シカクロードの鈴木さんが作ったランキングなら信頼できるだろうけど、
資格マニアの人々はランキング作成など考える時間があれば次の資格を狙うだろう。

だから、そういった表に推測が入るのはやむを得ないし、読む側は、
「表を作る労力に敬意を払いつつも、そういった数値に踊らされない」ようにしなければいけない。


実態としては、こんな感じになるだろうか。

・天文宇宙検定1級 70
・数検1級 65
・旅行地理検定1級 65
・世界遺産検定1級 62
・応用情報処理技術者試験 60

「一般的な検定の2級」を50としてみた。

旅行地理検定1級や天文宇宙検定1級は実際に受けたわけではないので、過去問・合格率・ネット上の体験記等からの推測になる。
応用情報処理技術者は体感ではもっと低い気もするが、体感には「得意・不得意によるフィルター」があるから、実際はこんなものかもしれない。


応用情報より世界遺産検定1級のほうが難しい。

合格率は同じ20%程度。 だけど、世界遺産検定1級の受検資格は「2級合格者」に限定されている。 2級合格者の中でも、世界遺産の知識をさらに高めて1級を受けようとしている、そんな人の中の20%。 応用情報はそんな縛りは無く、誰でも受けられる。 嫌々ながら会社で強制的に受けさせられた人もいるだろう。そんな中の20%。 また、応用情報は過去問戦略が効く。過去問と同一の問題が多く出る。 午後問題は現場思考が必要になるけど、得意な問題を選択できる。 プログラムが苦手なら逃げても受かる。 世界遺産検定1級は過去問からほとんど出題されない。 皆無では無いが、過去問を繰り返しても合格に必要な実力がつくわけではない。 勉強方法は自分で工夫する必要がある。 それらの状況を考慮して、世界遺産検定1級のほうが難しいと判断する。 海外旅行地理検定と世界遺産検定の同じ級を比較すると、体感で、2級以下の難易度は、「海外旅行検定のほうが少し難しい」くらいだと思う。 世界遺産検定の1・2級の難易度が段違いで、おそらく海外旅行地理検定の1・2級もかなり違うだろうから 1級は単純に比較できないが、「応用情報より易しい」は、まず無いと思う。 海外旅行地理検定1級は未受検なので65という値は想像だが、実はもっと難しくて70くらいあったとしても驚きはしない。

そして、天文宇宙検定1級。

大学の理系レベルの数式も当然出るし、受検資格に「2級合格者」という条件がついた上で、直近の合格率は0.8%。 まあ、数検1級よりは断然難しいだろう。 数検には「記述式」「時間制限がシビア」という難しさがあるが、 内容は数学科レベルの専門知識ではなく、重積分や行列の固有値など、理系の人の多くが学ぶ大学前半レベルになる。 天文宇宙検定1級の受検者層は、大学の理系レベルの知識は当然のように勉強しているだろうし、その中で1%程度の合格率であれば、数検1級より遥かに難しいと言いきっても、それほど間違ってはいないと思う。 ただ、やはり自分が戦ってみないとわからない面はあるので、70が過大評価または過小評価でない自信は無い。 もし仮に、何年後かに受かっていることがあれば、また振り返ってみたい。 行政書士はどのあたりに来るのが適切か。 きっと、最後まで戦ってみて初めてわかるのだろう。

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